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ドラクエ10の音楽

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ドラクエ10の音楽

今回の記事は、曲名などにVer.5.5までの登場キャラクター、ボスなどの名前に関するネタバレを含みます。未クリアの方はご注意ください。

わたしはドラクエ10をプレイするときは、原則としてその音楽も聴くようにしています。(YouTubeなどで別の音楽を聴きながら進行するプレイベ参加時は除きます)

そのため、ここ10年の間に最もよく聴いた音楽は、間違いなくドラクエ10で使用されている楽曲です。

ドラクエ10の音楽は、ご存じの通り、ドラクエ1から未発売のドラクエ12に至るまで、一貫してドラクエシリーズの音楽を担当されてきた、すぎやまこういち先生の手によるものです。

すぎやま先生は昨年9月30日、90歳で永眠されました。

54歳のとき、初めてドラクエシリーズの音楽制作に携わられて以来、実に36年間にわたり、わたしたちドラクエプレイヤーに素晴らしい音楽を与え続けてくださいました。

改めて、すぎやま先生には感謝の気持ちでいっぱいです。

すぎやま先生、ありがとうございました
すぎやま先生、ありがとうございました

今回の記事では、ドラクエ10に使用されている楽曲についてまとめつつ、その「今後」について、わたしの考えなどを書いてみます。

ドラクエ10のために作られた楽曲

交響組曲「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族」のCDに収録されている曲は次の通りです。曲名だけではピンと来ない方もいるでしょうから、曲名から連想しづらいものは、使用シーンなど簡単な説明も書いておきます。

  1. 序曲X
  2. アンルシアの恵み
    初期村ストーリー終了後、オープニングムービーなど
  3. ざわめく心
    ムービーで緊迫したシーンなど
  4. 王宮への招待
  5. 街の息吹~まどろむ街並~夢のマイルーム~村人たちのおしゃべり~街の息吹
  6. 空飛ぶ小舟~迫る脅威~高なる鼓動
    「空飛ぶ小舟」冥王の心臓へ向かう際に使用
    「迫る脅威」ボス戦前などのムービーなど
    「高なる鼓動」冥王の心臓からの脱出時など
  7. 刃の旋律~渾身の力を込めて
    「刃の旋律」通常戦闘BGM
    「渾身の力を込めて」ボス戦BGM
  8. 天空の世界(※)
    種族選択のシーンなど
  9. 花の民プクリポ~地の民ドワーフ~トンテンカン~あの丘を越えたら
    「花の民プクリポ」プクランド大陸フィールドBGM
    「地の民ドワーフ」ドワチャッカ大陸フィールドBGM
    「トンテンカン」錬金以外の職人作業BGM
    「あの丘を越えたら」エテーネの島フィールドBGMなど
  10. 風雅の都~五重魔塔
    「風雅の都」王都カミハルムイ、アズラン住宅村BGMなど
    「五重魔塔」スイの塔などのBGM
  11. 水の民ウェディ~風の民エルフ~炎の民オーガ
    「水の民ウェディ」ウェナ諸島フィールドBGM
    「風の民エルフ」エルトナ大陸フィールドBGM
    「炎の民オーガ」オーグリード大陸フィールドBGM
  12. 暗闇をさまよう~終焉の迷宮
    「暗闇をさまよう」ダンジョンBGM
    「終焉の迷宮」冥王の心臓などのBGM
  13. 死の世界より来たる者~死へのいざない~冥府の王
    「死の世界より来たる者」Ver.1ラスボス関連ムービーなど
    「死へのいざない」冥王ネルゲル戦BGM
    「冥府の王」Ver.1ラスボス戦BGM
  14. 更なる未来へ
    エンディング曲(前半)
  15. 目覚めし五つの種族
    エンディング曲(後半)
(※)「天空の世界」の初出は「ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵」です。当初は「氷の世界」という曲名だったそうです。決してリンゴ売りが出てきたり、テレビが寒さで画期的な色になったりはしませんが(伝わるかしら…w)(ドラクエ10初代ディレクター・藤澤仁さんの「追悼 すぎやまこういち先生との思い出」より)
交響組曲は、ゲーム内で聴くのとはまた異なる魅力があります♪
交響組曲は、ゲーム内で聴くのとはまた異なる魅力があります♪

ドラクエ10はMMORPGですから、過去作と比較すると、ストーリーも登場する場所も桁違いに膨大です。そのため、ドラクエ10用に書かれた新曲のみではなく、過去作の音楽も非常に数多く使われていますが、それだけではなく、Ver.2~5の拡張パッケージが発売される都度、ドラクエ10のために書き下ろされた新曲も提供されています。

それでは、Ver.2期間中(2013~2015年)の使用を想定して作られた楽曲をご紹介します。

  • アンルシアの願い
    「アンルシアの恵み」のアレンジ、ムービーなど
  • 追憶のオルゴール
    「アンルシアの恵み」のオルゴールアレンジ、2.0終盤など
  • 勇者アンルシア
    「アンルシアの恵み」アレンジ、アンルシアが関連する戦闘など
  • 晴れわたる世界
    真レンダーシア大陸フィールドBGM
  • 砂漠の王国
    アラハギーロ王国BGM
  • 飛竜は空高く
    飛竜に乗る際のBGM
  • 神に挑みし者
    Ver.2ラスボス戦BGM
※上記7曲は、CD「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オリジナルサウンドトラック」にシンセサイザー音源で収録

続いて、Ver.3期間中(2015~2017年)の使用を想定して作られた楽曲をご紹介します。

  • 聖鳥のアルペジオ
    ムービーなどで使用
  • 竜族の不穏
    ムービー、神墟ナドラグラムBGM
  • いにしえの竜の怒り
    Ver.3ラスボス戦BGM
※上記3曲は、CD「ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オリジナルサウンドトラック」にシンセサイザー音源で収録

そして、Ver.4期間中(2017~2019年)の使用を想定して作られた楽曲をご紹介します。

  • エテーネ王国フィールド曲(曲名不明)
  • 歪んだ時の牢獄(★)
    魔人王ドミネウス戦など(推定)
  • 黒猫と王女のワルツ(★)
    メレアーデのお部屋で流れる曲(推定)
  • 未来のために戦う
    Ver.4ラスボス戦BGM=2018年コンサートにて曲名発表済み

最後に、Ver.5期間中(2019~2021年)の使用を想定して作られた楽曲をご紹介します。

  • 魔界のフィールド曲(★)
  • 魔王ユシュカのテーマ曲(★)
  • ジャゴヌバのテーマ曲(★)
2022/5/12追記
★印の曲名は、JASRACが提供する「J-WID 作品データベース検索サービス」の検索結果によって判明したものです。ただし、Ver.4の曲に関しては、ゲーム内のどこで使用されている曲かという点について、楽曲のCDが未発売である以上、2022年5月12日時点での「推定」となります。またエテーネ王国フィールド曲に相当すると思われる楽曲のタイトルは不明です。Ver.5の曲は「仮タイトル」のまま登録されているようですので、使用シーンが明確となっています。

J-WID登録曲からの曲名の特定、ならびに使用シーンの推定については「DQ10大辞典を作ろうぜ!!第二版 Wiki」における「音楽」の記事を参考とさせて頂きました。この件を最初に発見された編集者の方に感謝申し上げます。

このように、ドラクエ10のために書かれた音楽は、交響組曲に収録された曲(サービス開始前に用意されていたもの)のみならず、拡張パッケージ発売ごとに追加されたものを合わせると、決して少なくはないことがわかります。

しかしながら、登場するマップ、ムービー、戦闘など、音楽が使用されるシチュエーションも膨大に存在するので、過去作の楽曲の中からもそれぞれに合うものがセレクトされ、使用されています。そのため「ドラクエ10では過去作の曲ばかり使われている」という誤解もよく耳にします。使用されていることに間違いはないですが、決して「過去作の曲ばかり」ではないのです。

そして、Ver.3まではサントラが発売され、そのバージョン(または次期バージョン)で使用される過去作の楽曲とともに収録されたのですが、Ver.4以降のサントラは発売されることなく、現在に至っています。

ドラクエ10は、2022年3月現在、Ver.6「天星の英雄たち」のストーリーが進行していますが、少なくともVer.6.0の時点では、ストーリーやクエストで「新曲」らしきものが使われることはありませんでした。新曲がある場合は、各バージョンとも、わりと最初の方で登場してきましたので、残念ながら、おそらくVer.6用に書かれた楽曲はないものと考えられます。(エンディングなど終盤での使用を想定して秘匿されている可能性もありますが)

最晩年のすぎやま先生は、ドラクエ12の楽曲制作に全身全霊を傾けておられたのでしょう。いまだ発売時期すら発表されていない同作ですが、すぎやま先生が最後まで全力で紡ぎあげられた、新たな音楽を聴ける日を楽しみにしています。

オーケストラ音源化は実現するの?

2022年現在、ドラクエ10で使用される音楽は、東京都交響楽団(都響)が演奏し、CDに収録されているものについては、すべてオーケストラ音源が使用されています。

実はサービス開始当初はそうではありませんでした。ドラクエ10は、2012年8月にWii版からスタートしましたが、その時点では交響組曲版のCDは発売されておらず、発売されたのは同年12月でした。(収録自体は6月に大田区民ホールアプリコで行われています)

ただし、翌年3月に発売される Wii U版からは、オーケストラ音源になる旨が当初から発表されていましたし、その後9月に発売されたWindows版もオーケストラ音源となり、12月に発売されたVer.2からは、Wii版も含めて全てオーケストラ版に差し替えられました。

ドラクエシリーズの音楽は、2004年に発売されたPS2版ドラクエ5で初めてオーケストラ音源が使用されました。それ以降は、3DS版のドラクエ7、ドラクエ8、ドラクエ11Sおよびその移植版と、まだ交響組曲の収録が行われていなかった新作(ドラクエ11のPS4/3DS版)や、ハードや容量の制約などで難しいと思われるDS版やスマホ版を除き、基本的にはオーケストラ音源の使用が定着しています。

はじめてゲーム内でオーケストラ曲を聴いたときは感動しました
はじめてゲーム内でオーケストラ曲を聴いたときは感動しました

どこのインタビューか失念してしまいましたが、Wii U版の発売前に、すぎやま先生ご自身が「冥王を倒すのを(Wii U版発売まで)待っている」という趣旨のことを話されていた(あるいは話されていたと関係者が語った)のを読んだ記憶があります。つまり「エンディングをオーケストラ版で迎えたい」ということで、ドラクエのゲーム内にオーケストラ版の自作曲を使用することは、すぎやま先生ご自身のファミコン時代から長年の夢であり、技術的に収録が可能になってから実現したのも、ご本人の意向もあったのでしょう。

わたし自身は、Windows版のベータテストで、初めてドラクエ10に触れたのですが、そのときはWii版と同じシンセサイザー音源でした。といっても、その後の先行体験版からはオーケストラ音源になったため、1ヶ月程度の付き合いでしたし、とにかく当時初めて経験するオンラインのドラクエの楽しさを知り、毎日ゲームそのものに夢中だったため、その音楽がどうだったかについては、正直あまり覚えてはいませんw

そのため、当時のドラクエ10の音楽(シンセサイザー音源)の全体的な良し悪しについては、音源化されているわけでもないので、わたしには何ともいえないのですが、ひとつだけ悪い意味で伝説的になっている曲があり、それは当時のゲーム映像で何度も聴いたことがあります。そう…「テレレー」ですねw

「テレレー」と揶揄される「刃の旋律」は、ドラクエ10の通常戦闘BGMとして使用されています。この曲そのものは非常にかっこいい曲で、オーケストラ版となった現在では、あまり「テレレー」などとは呼ばれなくなりましたが、シンセサイザー音源のそれは、まさしく「テレレー」でした。曲調がのっぺりしてるんですよねw

シンセサイザー音源や内蔵音源でも、アレンジャーが素晴らしければ、原曲の味を損なわないどころか、オーケストラ版とは全く異質の魅力を出してくれることもあるのです(詳しくは後述します)。この「テレレー」のシンセサイザー音源が作られた当時も、当然すぎやま先生ご自身もチェックされているはずなんですが、ちょっと頂けないアレンジだったように、わたしは思います。この記事を書くにあたって改めて聴いてみたところ、ドラムなどいい感じの部分もあるにはありましたけど、やっぱり間延びしたようなテンポと「テレレー」の間の抜けた音がちょっと…w

さて、Ver.2以降の「新曲」については、すべてシンセサイザー音源での収録となっています。これは単純に、オーケストラで演奏された音源がまだ収録されていない、あるいは収録はされたものの、ゲーム音源として適した素材がないためだと考えられます。

その点についてはやむを得ない面もありますが、Ver.2で実装された「新曲」は、その当時からオーケストラ化が強く望まれていて、提案広場にも度々上がりますし、2018年のプレイヤー座談会でも話は出ていました。

音楽について
すべての曲をオーケストラバージョンにして欲しい。また、曲名と初出のタイトル名を画面隅に表示させて欲しいというリクエストをいただきました。
オーケストラバージョンについては、すべての曲を対応させるのはなかなか難しいです。曲名についてはCDで確認していただけるなどしていただけるとありがたいです。

まあ、実質ゼロ回答ですねw

どうして「なかなか難しい」のかを考えると、そこは「技術的に難しい」わけではないでしょう。

すぎやま先生にオーケストラスコアを書いて頂き、都響の演奏で指揮して頂き、それを収録させて頂く、という一連のプロセスが難しかったのではないでしょうか。

実は、ゲーム内でオーケストラ化されていない曲の中にも、すでにオーケストラスコアが出来上がっているものは複数あります。

すぎやま先生は、2016年に「84歳292日」にして「最高齢でゲーム音楽を作曲した作曲家」とギネス認定されましたが、それが発表されたのは「第30回ファミリークラシックコンサート~ドラゴンクエストの世界~」のときで、ステージ上で認定証授与式も行われました。そしてわたしは、それをニコ生の完全生中継で視聴していました。

プログラムによれば、このコンサートでは次の曲目を演奏されています。

  • アンルシアの願い~アンルシアの恵み~勇者アンルシア
  • 砂漠の王国
  • 晴れわたる世界
  • 飛竜は空高く
  • 神に挑みし者
  • 竜族の不穏~いにしえの竜の怒り

残念なことに、この中継映像は再視聴不可なのです。こんなに貴重な映像をしっかりと収録しているのだから、できればソフト化してもらえないものかなと長く願っていますが…

少なくともVer.3までの新曲は、オーケストラ演奏が可能なことははっきりしました。おそらく、後に都響の演奏でCD化することも、そしてその後のゲーム内音源の差し替えも、計画自体はあったのではないでしょうか。

さらにVer.4の「未来のために戦う」も、すぎやま先生ご自身の指揮で、東京都交響楽団の手によって、コンサートで演奏されています。これはゲーム内で実装される半年前のことでした。詳細のプログラムは不明ですが、サイトには「Ver.2、ver.3」という記載もあります。

すぎやま先生の公式サイトにあるコンサート情報によりますと、2019年9月19日、東京芸術劇場で開催されたドラクエ11のコンサートが、すぎやま先生が実際に「指揮」として出演された最後だったようです。2020年5月にも京都コンサートホールでタクトを振る予定はあったようですが、残念ながら新型コロナウイルス感染拡大防止という理由で中止されています。

ここからは推測の域を出ない話であることを、最初におことわりしておきます。

すぎやま先生は、おそらく「Ver.5」の完結後に、Ver.2~5の楽曲のオーケストラ収録を行い、CD化されるようなことを考えておられたのではないでしょうか。そして、その後にはゲーム内音源の差し替えも想定しておられたと思います。

Ver.5というのは、以前の記事でも書いたように、ドラクエ10「第1部」完結と呼べる内容で、ドラクエ10の開発初期から構想されていた一連のストーリーの完結編にあたります。

2022年3月現在はVer.6で、今わたしたち冒険者は、英雄として招待しておきながら、すさまじく性格の悪い天使たちに、試練だなんだと上から目線あれこれやらされている状態ですが、このお話は開発初期には全く考えられていなかった内容です。

そして、ドラクエ10の開発初期からメインスタッフとして携わっていたすぎやま先生も、当然そのことはご存じだったはずです。

Ver.5までの曲は自分が作る。それ以降は過去作の楽曲でやってくれないか

そういうお話が、実際に関係者に対してあったかどうかはわかりませんが、すぎやま先生ご自身の年齢、ご病状、結果的に遺作となってしまったドラクエ12の音楽制作など、様々な状況の中で、きっとそのようなご判断があったような気がしているのです。

そしてドラクエ10(第1部)の音楽の集大成として、Ver.2~5のオーケストラ収録を考えておられたのではないかと…

繰り返しますが、これはあくまで推測です。

しかしながら、コンサートでドラクエ10を演奏するのであれば、すでにある交響組曲部分だけでも良いはずなのに、Ver.2~4の曲も繰り返し演奏されていたこと。そのためのオーケストラスコアも作っていたこと。さらには曲数は少ないとはいえ、異界滅神ジャゴヌバのテーマと呼べる曲など、Ver.5の新曲まで用意されていたこと。

それらを考えると、すぎやま先生ご自身も、スケジュールやご病状などの問題を抱えつつも、Ver.2以降もオーケストラ音源化を強く望まれていたのではないでしょうか。

すぎやま先生が出演されない、あるいはご自身は「お話」などの形で(指揮以外で)出演されるコンサートでも、タクトを任されていた指揮者の方は複数おられますし、スクエニ側からスギヤマ工房と都響に働きかけることにより、すぎやま先生の遺志を受け継ぐ形で、オーケストラ収録、およびオーケストラ音源化は、十分に実現可能なのではないかと思いますし、そうなることをわたしは願っています。

すべてオーケストラが良いわけじゃない

前項までと正反対じゃないかというような見出しをつけてしまいましたがw

全部の曲がオーケストラ演奏なら良いってもんじゃない、というようなニュアンスです。それじゃシンセサイザー音源のままが良いのか?というと、それとも違います。

その楽曲とゲーム自体に合った演奏で、と思っているのです。

Ver.2以降の曲のオーケストラ化をわたしが強く望んでいるのは、多くがオーケストラ演奏に合う曲調だからです。

たとえば、偽レンダーシア大陸のフィールド曲「失われた世界」を聴きながら、ブレイブストーンで真レンダーシア大陸に移動するとします。するとフィールド曲「晴れわたる世界」が流れ出すのですが、偽レンダーシアでは深みのあるオーケストラ曲だったのに、真レンダーシアに移動した途端「ファ~~~」って感じの軽いシンセサイザー音源が響き渡るんですよねw

聞くところによれば、すぎやま先生はこの「晴れわたる世界」を、最近の曲の中でも結構お気に入りだったらしいんですよね。メロディ自体はわたしも好きなんです。だけど他の場所ではオーケストラ曲を聴き慣れていることもあり、真レンダーシア大陸で流れるシンセサイザー音源は、あまりに浮き上がって聞こえるのです。そこが残念だなぁと思い続けて、すでに8年経過ですw

それ以外でも、たとえばアンルシアの勇ましい戦いなどに流れる「勇者アンルシア」も、オーケストラ版だともっと重厚で素晴らしいんだろうなと思っています。各バージョンのラスボス曲などもそうです。戦闘前のムービーで迫力のある音楽を聴いていても、戦闘に入ると力が抜けてしまうように感じることもあります。

全ての曲がシンセサイザー音源であれば、そこまで気にはならなかったでしょう。もともとはオーケストラ音源でドラクエシリーズをプレイしていたわけではありませんし、交響組曲を聴くときと、ゲーム中に音楽を聴くときは、切り離して考えていました。前者はしっかり鑑賞するものとして、後者はゲームを遊びながら聴く音楽として、それぞれ楽しんでいたわけです。

ところがドラクエ10では、大半がオーケストラ音源なのに、中途半端にシンセサイザー音源が残っていることで、妙に悪目立ちしてしまうのです。特にストーリー上の重要な局面であったり、大事な戦闘などで流れるシンセサイザー音源は、ちょっと集中を欠いてしまうほどです。

オーケストラ化を望んでいるのは、そういう重要なシーンやフィールドで流れる曲の話であって、たとえば「ずっこけモンスター」(怪獣プスゴンなどの戦闘曲)のようにコミカルな曲は、現状のシンセサイザー音源のままで全く差し支えないと思っています。

あとは過去作の楽曲で、ゲーム音源と交響組曲のアレンジが全く異なるものもあります。そういう曲に関しては、オーケストラ音源を使用するのでなく、元のゲームで使用されたアレンジに近い方向で実装してくれないかな、という思いもあります。これこそが見出し「すべてオーケストラが良いわけじゃない」の真意なんですw

その「アレンジが全く異なる」のが顕著な例を挙げますと、ドラクエ6の通常戦闘曲「勇気ある戦い」と、同じ作品の塔で流れる「迷いの塔」です。前者は、ドラクエ10ではアストルティア防衛軍や一部ボス戦で使用されています。後者はVer.6.0の時点でドラクエ10内では使用されていません。

ドラクエ6は、1995年にスーパーファミコン(SFC)で発売されました。現在のドラクエ10では、ゲームデータの容量は数十GBですが、このSFC版ドラクエ6の容量は、わずか32Mbitです。メガバイトではなくメガビットです。8で割れば換算できます。なんと4MBしかありませんw

その容量内にオーケストラ音源など乗せられるわけもなく、シンセサイザー音源ですら不可能です。かといって、ファミコン時代のように同時に3音しか出せない程まで厳しい制約はありません。音楽に関する部分は32Mbitのうち2Mbitまで使える状況でした。もっとも現在の視点からいえば制約だらけなんですけどw

そこでドラクエ6の開発においては、サウンドエンジニアに崎元仁さんを起用し、専用のサウンドドライバまで開発したそうです。崎元さんは、それまで植松伸夫さんが長く担当されていたFFシリーズのメイン音楽を、FF12において初めて担当されたことでも有名ですが、ドラクエシリーズとFFシリーズの両方の音楽に携わったというのは、きわめて珍しい経歴でもありますね。(今では知らない人もいますかね? SFC版ドラクエ6発売当時、FFシリーズのスクウェアと、ドラクエシリーズのエニックスは別会社だったんですよw)

ドラクエ6の音楽については、よく「FFっぽい」という形容をされることがあります。メロディ自体は間違いなくすぎやま先生の持ち味なんですが、前述の「勇気ある戦い」や「迷いの塔」などのアレンジはロックに近く、かなり激しいドラムやベースの際立つ曲も多い印象で、崎元さんの参加も含めて、そのあたりも「FFっぽい」と言われるゆえんなのでしょうか。

このサイトをよくご覧頂く方はご存知のように、わたしはFF14に関しては(休止することが多いものの)わりとベテランの域ではありますが、それ以外のFFシリーズは全くやったことがありません。だからFFシリーズの音楽も、FF14でも使用されている曲以外は全然わかりませんが、その知ってる範囲の狭い知識でいえば、すごくかっこいい曲が多いなと思っています。曲だけでなく歌も入っていますし。

ドラクエシリーズは基本がクラシック調ですが、FF14は現代風というか、激しい曲も結構ありますね。FF5の曲で、FF14でもギルガメッシュ討滅戦で使われている「ビッグブリッヂの死闘」なんて名曲だと思いますし、ヒカセン的には「天より降りし力」や「逆襲の咆哮」、漆黒では「貪欲」なんて聴くと、テンションがグイグイ上がりますw

そのFF14で音楽を手掛け、プレイヤーから絶大な人気を誇っている作曲家が祖堅正慶さんなのですが、そのお父様である祖堅方正さんは、NHK交響楽団の主席トランペット奏者として、ドラクエ1~2の交響組曲でも演奏されていたという、意外な繋がりもあります。

ちょっと話があちこちに飛びましたがww

ドラクエの音楽はクラシックを基調として作られているため、オーケストラ演奏が合う曲が多いことは事実ですが、ゲーム音楽として考えたときに、必ずしもオーケストラ演奏バージョンが「ゲームに合うとは限らない曲」もあります。

すぎやま先生は「クラシック音楽の専門家」なのか?といえば、全くそうではありません。

元はフジテレビのディレクターという経歴の持ち主で、ドラクエの音楽以外にも、数多くのCM曲、映画やドラマ、アニメなどの劇伴、中央競馬のファンファーレに、「花の首飾り」など、ザ・タイガースの楽曲の多くや、「亜麻色の髪の乙女」といった、ヒットソングも数多く手がけておられますし、演歌以外なら何でも作れるといわれるほどの天才作曲家です。ドラクエ用に作られた曲でも「Love Song 探して」や「サンディのテーマ」など、全くクラシック調でないものもあります。

ドラクエシリーズの交響組曲は、すぎやま先生はその制作を30年来のライフワークとされていたこともあり、クラシック調でない楽曲にもオーケストラ用にスコアが書かれ、各地で演奏が続けられてきましたが、そのオーケストラ用のスコアというのは、それをそのままゲームに乗せるために書かれているわけではありません。

ドラクエ6は2010年、ニンテンドーDSでリメイクされましたが、その時はオーケストラ音源ではなく、内蔵音源が使われました。そして「迷いの塔」や「勇気ある戦い」のアレンジは、交響組曲版準拠ではなく、SFC版を強く意識したと思われるような形で作られていたのです。それは当然スタッフが勝手にそうしたはずもなく、すぎやま先生ご自身も監修された上で、OKを出されたはずです。

それではここで、YouTubeでちょっと面白いアレンジを見つけましたので、ご紹介してみます。

なんとメタルギターアレンジです。

ドラクエの音楽はクラシック調だと思われていますが、このように激しいロックにアレンジをしても、曲の魅力を損なうことなくぴったり合う、それだけ強いメロディを持っているのです。

このメタルギターアレンジをそのままゲームに乗せてみよう、とまでは言いませんが、たとえばギミックがリズミカルに炸裂するようなダンジョンでは、ロック風アレンジの「迷いの塔」を使ってみたり、新マップのフィールドで強敵が登場するエリアなど、ビートの効いたアレンジの「勇気ある戦い」や「魔物出現」を使ってみたり、オーケストラ音源をそのまま乗せるだけではなく、そういう挑戦的な試みがあっても面白いんじゃないかなと思うのです。

ドラクエはロックだ!(え?w
ドラクエはロックだ!(え?w

ところで、わたしは以前から「勇気ある戦い」が大好きだったのですが、それがドラクエ10のコンテンツ・アストルティア防衛軍で使われていると聞いたとき、大丈夫かな?と思ったものです。確実にオーケストラ音源を使うでしょうが、オーケストラ音源はドラクエ6のゲーム音源のようなロック風でもなく、前奏も長いからです。

結果的には、使用されたのがアストルティア防衛軍で良かったという感想です。

防衛軍はすぐに戦闘には入りませんから、それぞれ準備しながら敵に向かって走っていく、その過程で前奏の長さを生かせていましたし、ああいうタイプの長時間戦闘では、ロック風よりクラシック風の方が合うようにも思えるからです。それ以外もボス戦、集団戦など、そういう時間のかかる戦闘シーンでのみの使用でした。仮に新バージョンのフィールド戦闘曲など(もっと短時間で終わる戦闘)で使用されていたら、たぶんオーケストラ版のままでは合わなかったと思っています。

今後のドラクエシリーズ、今後のドラクエ10の音楽は?

すぎやま先生は、ドラクエシリーズのために500曲以上もの曲を書き続けてこられ、遺作もドラクエ12の楽曲であることが、スクエニより発表されています。

まさにドラクエシリーズになくてはならない存在だったわけです。

そんな偉大な作曲家を失ってしまいましたが、ドラクエシリーズも、ドラクエ10も、今後まだまだ続いていくはずです。それではその音楽はどうなるのでしょうか。

まず、ドラクエ10を除くシリーズ全体についてですが、ドラクエ12の音楽を最後に手掛けられていたことは発表されたものの、作品に必要な音楽すべてを仕上げておられたかどうかは、今のところわかりません。今後シーンの追加などで、さらに曲が必要となる可能性もあるわけです。

そうなったときにどうするか…

おそらくドラクエ12に関しては、過去作からの音楽の流用でも乗り切れるとは思っています。

問題はドラクエ13以降です。過去作の流用だけではさすがに無理がありますから、FFシリーズのように、別の作曲家が引き継ぐことも考えられますし、シリーズを今後も続けていくなら、そうするしかない気もします。

実は、すぎやま先生以外がドラクエシリーズの楽曲を手掛けるということを、過去に一度だけ試みられたことはあったのです。それはWiiで2007年に発売されたゲーム「ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔」で、音楽を手掛けられたのは、ファミコンで「ロックマン」の音楽を担当された松前真奈美さんでした。すぎやま先生から直接のオファーだったそうです。

ところが、その試みはその一度だけで終わり、その後のドラクエシリーズの音楽も、引き続きすぎやま先生が担当されてきました。

Wikipediaの記事によれば、すぎやま先生は作曲にあたり、実際にゲームのテストプレイなどもされていたそうですが、この作品はWiiリモコンを振るタイプの操作であり、それでは当時70代だったすぎやま先生の体力的負担が大きいことから、別の作曲家を起用することになったのだそうです。

わたしは当時Wiiを持っていなかったので、このゲームはプレイしたこともありませんが、YouTubeで「ドラゴンクエストソード」の映像を探し、音楽を少し聴いてみました。当然の話ながら、すぎやま先生の曲調とは全く異なるものの、それぞれのシチュエーションに合った曲として全然悪くないとは感じました。

今後誰かが作曲を引き継ぐにしても、すぎやま先生の作風を強く意識しすぎると、絶対に長続きしないとわたしは思っています。

ちょっと分野は異なりますが、ドラえもんの声を水田わさびさんが引き継ぐことになったとき、あちこちで散々イメージが違うことを非難されたものです。著名なアニメ脚本家まで、わさびさんたちを酷評する文章を書いていたりもしました。とても大変なスタートだったはずです。あれから15年以上が経ち、今ではすっかり「わさドラ」が定着しているように見えます。

わたしは相当なレベルの、はっきり言ってしまえばガチのw藤子不二雄ファンなので、当然ながら大山のぶ代さんのドラえもんは好きでしたが、声優さんの当時の年齢などを考えれば、交代はやむを得ないことでしたし、なにより作品自体のファンでもありますから、長く続けるためにも、わさびさんたちにはがんばってほしい思いを持って応援していました。

「声」と「音楽」では話は異なりますが、今後のドラクエシリーズも、ある意味では似たような岐路に直面しているといえるでしょう。ファンは「すぎやま風」を望むかもしれませんが、今後もドラクエシリーズを長く続けていくには、当初は序曲や、すぎやま作品のアレンジ曲などを交えつつも、次第にその引き継がれた作曲家独自のカラーを出していかなければなりません。FFシリーズも植松さんから複数の作曲家に引き継がれて、作品ごとに別の方が担当されているようです。ドラクエシリーズも、そのような形でも良いのではないでしょうか。

さて、それではドラクエ10ではどうでしょうか。

ここは、完全にわたし個人の希望を書きます。

すぎやま先生が遺された500曲以上のドラクエシリーズの楽曲、そのすべてを、オーケストラにこだわらない様々なアレンジを加えつつ、ドラクエ10のゲーム内で使用し続けてほしいです。

ドラクエ10は、シリーズの他の作品とは異なり、これからも(採算があう限り)ずっと続いていくゲームです。前プロデューサーの齊藤陽介さんも言っていたように、ドラクエ好きが集まる遊園地テーマパークのような存在です。

ドラクエ10をプレイしていれば、すぎやま先生がドラクエシリーズのために書いた音楽すべてに出会える。

アレンジャー、演奏者、指揮者はもちろん必要ですが、

音楽 すぎやまこういち

サービスが続く限り、このクレジットがずっと変わることがない。

そんなドラクエが、ひとつくらいあってもいいんじゃないでしょうか。

おわりに

思った以上の長文になってしまいましたw
こんな駄文に最後までお付き合い頂きありがとうございます。

ドラクエシリーズの音楽は、わたし自身、かなり幼い頃から日常的に聴いて接してきました。はじめて「オーケストラ」というものに興味を持ったのも、おそらくドラクエの曲だったと思います。

たしか中学生の頃でしたか。音楽の先生がおもむろに「交響組曲ドラゴンクエストIII」のCDを取り出し、それを鑑賞するという授業がありました。その頃はすでにCDを聴きまくっていて、ドラクエ大好きっ子だったわたしは、その音楽が学校の授業で取り上げられたことに、なんだか誇らしい気持ちになったものです。

それだけ、すぎやま先生の音楽には思い入れがあるので、いつか音楽について書いてみたいと思ってはいたのですが、WordPressの編集画面には、まさかの「13846」というとんでもない文字数が表示されていて、ちょっと驚愕していますw

これだけ書いても、実はまだ書ききったとは思っていません
すぎやま先生の「オーディオ交響曲」などについても触れたかったのですが、このまま書き続けるといつまで経っても公開できそうにないので、一旦ここで締めることにしました。またの機会があれば書いてみたいと思っています。

それではまた次回♪
それではまた次回♪
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